■「こころのアリカ」のSS
【←8】
9.
そのまま話は脇道に逸れ、気がついたときには。
「あ、夏目君。やんできたよ。」
「ほんとだ。」
電気が復旧して、20分ほどすると、雨も小降りになってきた。
「それじゃ、いまのうちに帰ったほうがいいよ。」
「うん、それじゃ。」
ありかはドアを開けて、
「夏目君また明日ね♪」
そう言ってありかは微笑んだ。
「うん、また明日。」
和也もそれに答えるために手を振った。
──おまけ──
翌日
「あ・り・か〜」
いおりがニヤニヤしながらありかに近づいてくる。
「な、何?」
「昨日はどうなったのよ?」
「ど・・・どうって・・・」
「病人と異性。ここに芽生えるのが恋以外に何がある!?」
「べ・・・別に夏目君とは何も・・・」
「定番のキスうつしとかは?」
ありかは顔を真っ赤にする。
「そんなもの・・・あるわけないでしょっ!!」
「またまたぁ、顔を真っ赤にしちゃって・・・熱あるんじゃない?」
「絶対ない!!」
「どれどれ?」
いおりがありかのおでこを触る。
「あぁ〜・・・こりゃ40度くらいあるかもね〜、何時間しつづけたのよ。」
「何もしてないっ!!」
「まさか、キスもせずに次の段階に・・・」
「次の段階って何よっ!!」
「めくるめく熱い夜!!
男と女の禁断のエピソード!!
『○○が○○で○○な○○』」
「そんなことしてない!!」
「またまたぁ・・・○○が○○でなくても○○の○○とか」
「してないってば!!」
結局、その日一日いおりに遊ばれるありかであった。
【おわり】
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